2023年7月17日月曜日

亡霊出没のまたの名は愛

サンシャインママ <Licca35th 2001年>
Sun shine Mama doll, Licca-chan's mother

そういえば,七夕の日は織江さんのお誕生日だった。
永遠の33歳。
30代〜50代って人生の花だよねと思う。




『源氏物語』を読んで「祥月」という言葉を初めて知った。
一周忌以降の亡くなった月と同じ月のことで,その月中ずっと忌日として慎んでいたのだそうだ。
関係者の誰かが祥月の場合はお祝い事など避けなければならないので,行事の日程を決めるのも大変そう。
昔は今よりずっと死が身近だったと思うが,死者自身も身近な存在だったりしたのだろうか。

でも「その月中を忌日とする」って何だか分かる気がすると思った。
決定的なことが起こった月というのは,悲しくても,そして悲しいがゆえに,離れがたい。
悲しさや苦しさは全て愛情ゆえのことだからまつわる月は愛おしいのだ。
月が変わりカレンダーをめくると,古い月と共に愛しい者も去ってしまうような気がしてしまう。

それでも月は変わり,新しい月が嫌でも人の心を刷新する。
世の理として誰も留まることを許されないから,月という区切りに頼って万物と共に歩み始める。


突然脳裏に蘇った一節「亡霊出没のまたの名は愛」。
たぶん大学生の頃に何度も読んだエリカ・ジョングさんの本の言葉だったと思う。
ウーマンリブという新しい時代に放り出された女性が心の葛藤を赤裸々に描いた本だった。
今ならそれをどう感じるだろう。もう一度読んでみたいな。

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