長らく撮っていなかったお嬢さんの昔の写真でも。
最近「圏論」という現代数学の存在を知った。
矢印で物を繋いで関係を見て同型をとらえて説明するらしい。
例えば昨日の私と今日の私。
細胞は入れ替わっているし,体調や考え方,髪型なんかも微妙に異なり全く同じではない。
でもみんな,昨日の私も今日の私も,私だと思ってくれる。
細胞が代謝され記憶や感情が変化していようと,
昨日の私から今日の私へと無数の矢印が途切れずつながって,纏まりを保っているから。
鴨長明が「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」と書いたように,川もそう。
流れている水は完全に別の水だ。
でもみんな,昨日の賀茂川も今日の賀茂川も賀茂川だと思う。
周囲の生態系と相互作用しつつ,上流から水を受け取り下流へ流す。
水が入れ替わっても矢印のネットワークは保たれている。
ちょっと聞きかじっただけなので,理解が間違っているかも。
でもだいたいこんな感じだったと思う。
古代ギリシャには「船の部品を一つずつ全部交換したら元の船なのか?」という
「テセウスの船」という問題があり,
また,哲学者ヘラクレイトスは「同じ川には二度と入れない」と言ったそうだ。
これらは物そのものの同一性を追う考え方だ。
圏論は,この「物そのもの」という考え方から脱出するということだろうと思う。
圏論では,「同じ」は物質的な完全一致ではない。
行きと帰りの矢印があって構造や機能を損なわずに移り変われるなら,
素材が違っても「同型」として扱われるらしい。
数学は哲学だと聞くけれど,ほんと哲学だなと思ったのだった。
キサラ <NO.01495>
Jenny Friend Doll / Kisara (Liccachan Castle)
Jenny Friend Doll / Kisara (Liccachan Castle)
