プルルンちゃん<ISC22cm>
Licca's Friend Doll / Pururun chan (Liccachan Castle)
暗いところで撮ったザラザラのスマホ写真。
この場の雰囲気だから,これはこれで良いと思う。
で,プルルンちゃんとは無関係に感覚の話。
このところ中島敦の『光と風と夢』を読んでいた。
それはそれは美しい文章で書かれた作品だった。
理解できぬもどかしさ&読み終わる寂しさ故,続けて2回も読んでしまった。
『光と風と夢』は,
『宝島』等の著者ロバート・ルイス・スティーヴンソンの日記という前提で書かれた物語だ。
スティーヴンソンはスコットランド生まれの英国人だが,
中島敦は見事としか言いようのない筆運びで彼になりきって書いている。
どこからどう読んでも英国人が書いた手記で,それがとても驚きだった。
人はここまで自分とはかけ離れた境遇の人間になりきることができるのか!
そう思って思い出したのが,指揮者の朝比奈隆のこと。
朝比奈隆はブルックナーの交響曲の指揮で有名だった。
敬虔なカトリック教徒だったブルックナーの曲は信仰に基づいている。
カトリックを信仰していない日本人なんかにブルックナーが分かるものか。
朝比奈隆はそんな批判を受けたが,
神がかったブルックナーの演奏を幾度も残し,ブルックナーの巨匠と言われた。
これらは,芸術家の研ぎ澄まされた感性が人知を超えた例なのかもと思ったのだった。
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