2023年11月15日水曜日

八郎と三コ

Lil' Fairy -Chiisana Otetsudai-san- Riam 1/12 Complete Doll
1/12Lil'Fairy(リルフェアリー)~ちいさなお手伝いさん~/リアム(リクエスト総選挙受注生産品)


子どもの頃,寝る前に毎晩母が本を読み聞かせてくれていた。
毎月配本されていた『こどものとも』の他に,母が独自に選んだ本が何冊か。
本が溢れている時代ではなかったので,同じ本を繰り返し繰り返し読んでもらっていた。
でも同じ本を何度読んでもらっても面白かったのだ。

今日はどの本がいい? このお話がいい!

母の朗読は本当に上手で,臨場感溢れる語りにあっという間に引き込まれていた。

母が本場の秋田弁で読み聞かせてくれたこれらの本。
秋田に行って鳥海山を眺め,寒風山に登り,久しぶりに読みたくなった。
帰省ついでに読んでみたが,秋田弁も子どもの頃よりはずっと理解できるようになっていた。


『八郎』は1967年出版の八郎潟と寒風山の物語。
ヒワにムクにヤマガラ,カッコウまでが懐く優しい山男の八郎。
海を見て泣く男わらしこ。
滝沢二郎さんの趣ある絵と,今となっては地元でも聞かれなくなった古い秋田弁がしみじみと心に響く。

『三コ』は1969年出版。
オイチャ(土地を相続できない次男三男)たちのためにオイダラ山を守った大男の物語。
秋田が木の国になった理由が描かれており,みんなのために生きた大男という点で八郎と共通している。
秋田県の南にあって火が燃える山ということで,オイダラ山は鳥海山がモデルだろうかと思う。


母に少しばかり読んでもらったが,相変わらずプロのような語り口で脱帽。
何でそんなに上手に読めるの?と尋ねてみたら,「自分が楽しんでいるから!」とのことだった。

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