2020年9月12日土曜日

サイバーパンク浪漫

ねんどろいどぷち 長門有希 ハルヒちゃんver. 「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」コミック3巻超限定版よっ! 同梱
Nendoroid Petite Yuki Nagato Haruhi-chan Ver

何となくSFが好きそうなイメージの長門有希ちゃん。
アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の中で有希が読んでいたのが
『ハイペリオン』だったからだろうか。



『Wired』は好きな雑誌だが,いつもは電子版を読む。
しかし,最新号の vol.37は珍しく紙で買った。
コロナ禍で編集されたこの号は,
通常とサイズが異なるSF特集。気合いが入っている。
感染症の後の世界を描く短編SFが幾つも載せられ,
冒頭のウィリアム・ギブスンのインタビューが興味深かった。

彼にとって日本は煌めくほどの異国情緒に溢れ,
ウォークマンを生み出した新しい未来の国だったらしい。
彼が初めて日本を訪れたのは
『ニューロマンサー』が邦訳された後のことだった。


ウィリアム・ギブスンのインタビューが面白かったので,
数年前に一度挫折した『ニューロマンサー』を再読することにした。

サイバーパンクの金字塔と賞される本書だが,
以前に読もうとしたとき,私は「千葉市憂愁」を読み終わったあたりで挫折。
登場人物を把握できず,独特な用語を把握できず,
何が何だかわからなくて物語に入り込めなかったのだ。
今回は何が何でも最後まで読むつもりで頑張ったが,
やはり一度目とそれほど変わらない理解度で最後まで苦労した。
"冬寂(ウィンターミュート)"って? "構造物"って? "氷"って? "転じる"って?
プログラムの名前なのか,仮想空間での行動を示す名前なのか,
実在の装置の名前なのか人物なのか,
あるいは仮想人物かプログラムが創り出した概念の名なのか,
その世界で新たに作られた地名なのか,
そして要するに主人公の仲間なのか敵なのか?
とにかく把握できない。私は相当頭が悪いのか?

それでも,この物語が描く世界は1984年に書かれたなんて信じられないほど
2020年に読んでも陳腐化していないから凄い。それはわかった。
どんな巨匠の名作でも,
今となればけっこう陳腐化していてがっかりするから…。
そして,この物語の世界を想像すればするほど
その後の多くの作品や世界観に影響を与えたこともわかった。
よくわからなくてもいい,1984年にこの物語が存在した事実を知ることに意義がある。
…と思った。

ウィリアム・ギブスンにとって未来だったからか?
物語は千葉市に始まり,
今や消えてしまった日本のメーカーの名が出てきたりする。
平行世界の未来の物語なのかもしれない,と思えた。

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