Licca Doll (Liccachan Castle)
本日はリカさんの誕生日。
おそらく日本で一番有名なお人形なので,
SNSなどでたくさんのリカちゃんお祝い写真を見かけることだろう。
初代リカちゃんが世に出て発売された頃,
私は丁度お人形で遊ぶような年齢になったところだった。
しかし,店売りの玩具など当時は贅沢品だった。
少なくとも私は「欲しい」だなんて言い出すことはできなかった。
その頃も今とは違った分野で世の中の変化が早かった。
幼少の頃に自宅にあった洗濯機はローラー式絞り器がついていた。
祖母の家には洗濯機はなくて,たらいと洗濯板だった。
でも小学校の低学年で脱水機つき洗濯機がやってきた。
白黒テレビ → カラーテレビもあっという間だった。
実家は白黒テレビが頑張っていて友人宅のカラーテレビが羨ましかったものだ。
これらの移り変わりは私が生まれて8歳くらいまでの間に起こっている。
子供の玩具事情も超スピードで移り変わった。
初代リカちゃん発売の頃は,リカちゃんはお金持ちや都会の子の玩具と思っていた。
駄菓子屋のおはじきやビー玉が,私に手の届く玩具だった。
着せ替え人形とは,お絵描きノートの裏表紙に描いてある紙の人形のことで,
自分で切り抜いて,紙の着せ替え服を女の子の絵の前に当てて楽しむものだった。
そしてほんの数年で,
百貨店で売るような玩具を子供が普通に買ってもらえる時代になった。
だが,何しろ子供は数年で大きくなる。
リカちゃんを買ってもらえたのは妹だった。
たぶん,当時リカちゃんを買ってもらえなかったから今の私がある。
お人形にうつつを抜かす楽しい人生が訪れ,かえって良かったのだろうか?
妹が買ってもらった初代リカちゃんと,
キャラクタードールの先駆けだった魔法のマコちゃん人形。
まだ実家に残っていたら,どんなに良かったか!
幼少の頃に遊んだ紙の着せ替え人形たちも,
未だ残っていたらどんなに嬉しかったか。
たまに思い出して思う。
以下,SNSアップのお祝い写真。
復刻初代リカ<NO.10050> Licca Doll (Liccachan Castle)
リカ<NO.05622> Licca Doll (Liccachan Castle)
二週間ほど前、遊びに行った友達の家で、偶然そのとき来た(ようこをのぞいた)みんなが、リカちゃん人形を持って来ていた。
そのときからようこはずっと、リカちゃん人形が欲しかった。けれど両親には言い出せないでいた。父さんも母さんも、みんなが持っているから、という理由では動かない人たちだった。(梨木香歩著『りかさん』)
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