Twitterでよくある「見た人もやる」系タグで,
カメラロールの中から白黒写真にした苺ちゃん。
白黒にすると何故か思い出っぽい。
私の幼い頃の写真はまだ白黒写真の時代だったからだろうか。
それとも思い出とは色を失っていくものだからだろうか。
ゲームは時間を溶かす。
それは重々承知だが,たまにやってみたくなる。
1年前のセールで色々買って結局何一つやってなかったので,
ちょっと一大奮起?して久しぶりに3日ほどゲーム漬けになってみた。
ノベルゲーム『徒花異譚』
怖いストーリーを読みたくてダークファンタジーを期待して買ったゲームだった。
が,ぜんぜん違っていた!
絵草紙,お伽話の世界に入り込みつつ,
恐怖や絶望や悲しみと闘いながら自分の物語を紡いでいくという,
非常に静かで真面目な,背筋を正すような人生の物語だった。
絵もとても美しかった。
『徒花異譚』より
ゲームの中で出てきたお伽話は,
『花咲かじいさん』『浦島太郎』『瓜子姫と天邪鬼』『桃太郎』の4作品。
勿論全てを子供の頃に絵本などで読んでストーリーは把握していた。
でも今こうして改めてこれらの物語に触れると,
こういった昔話の中にはいったい何が込められているのだろうと考え込んでしまった。
子供の頃は単純に物語を聞いて読んで楽しんだだけだった。
あるところにおじいさんとおばあさんがいて,おばあさんは川で洗濯。
流れてくるのは桃か瓜か。
鬼退治に行くのは桃太郎か一寸法師か。
どう見ても最初に何かの物語があって,
人伝いで派生し混雑し変わっていったように見える。
『花咲かじいさん』も『浦島太郎』も不条理としか言いようがない。
深く考えれば単なる教訓以上の何かが出てきそうな気がする。
ゲームが紡いだ主人公たちの絵草紙も良かったが,
久しぶりにお伽話というものの存在を思い出せて良かったと思う。
時間を使ってみた甲斐はあった。
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