2020年7月19日日曜日

OWL (29) 置物(瀬戸焼)



  • 身長 62mm
  • 入手 2004年6月24日
  • 出身 愛知県瀬戸市
  • 材料 焼き物

 2004年の誕生日に,エゾフクロウのカードと共に愛知県瀬戸市の友人から届いた。
 入っていた“窯ぐれ”という店のしおりには,作家たちが心をこめて作った品を集めた,瀬戸を愛する人々のための店だと書かれていた。

 この子を造ったのは,どんな作家さんなのだろう?
 斑紋と黄色い目を持ったコノハズクのようであり,違うようでもある。形と色遣いが温かく,大地の香が漂ってくるようだ。

 この子を送ってくれた彼女との出会いは,人の縁の不思議さ神秘さを感じさせるものだった。だからこのフクロウは,私を敬虔な気持ちにさせる。
 長い年月を生きると,誰しも多くの人とすれ違い,どんなに努力しても離れていくほかなかった関係や,遙かな境遇の差などものともせずに魔法の糸に引き寄せられるように出会ってしまう関係を経験すると思う。説明のしようがないから,これを人は「運命」と呼ぶ。

 だから,瀬戸物の里からやってきたこのフクロウは,私に人の世の運命が描く神秘を囁き続ける子。
 今日も明日もそしてまた来る夜も,この子を見て,それを忘れずにいたいと思う。



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