2022年10月16日日曜日

入れ子の世界

Kasumi doll
かすみドールオリジナルキーホルダー




最近『方丈記』を読んだ。
『平家物語』は本体を読むのは大変そうだったので,解説書を読んでみた。
文学について知識がないのは勿論だが,
今となっては日本史の知識が私の頭の中からすっぽり抜け落ちている。
時代区分すら何だか怪しい。
抜け落ちている事実にも気づかず過ごしていたことに気がついた。

宮廷内の身分の用語とか,様々な歌の種類の用語。
こういった知識がないので古典を読んでも理解がすすまない。
昔の上流階級の人たちの教養って半端なさ過ぎる。

今年の冬にアニメ『平家物語』を見たが,勿論理解は半端に終わった。
今,再び『平家物語』を視聴し,前回よりは分かった気がする。
まだまだ。まだまだ,だけれど。

アニメ『平家物語』は悠木碧さんの神がかった演技が素晴らしかった。
2回目を見て,平清盛役の玄田哲章さんの演技の素晴らしさに気がついた。
日本の横笛の音の素晴らしさに気がついた。

古典に触れるとつくづく思う。
1000年前の人も私達も同じだ。
地球の長い歴史,宇宙の長い歴史の中で見れば,ほぼ同時に存在した生物。
そして一瞬で生まれ消え去る生物だ。
みんなみんな生まれて一瞬存在し,消えていく。

人間にも,そして他の動物たちや植物たちにも各々の歴史がある。
みんな日夜活動し,夫々の生を全うする。
物理的世界はシステムの入れ子だが,時間的世界も同じだな。

色々と考えて無常観にとらわれる。



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ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世中にある人と栖と、又かくのごとし。(『方丈記』鴨長明著)

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