2021年9月13日月曜日

十月の黄色い太陽

ピコえっくす☆きゅーと Angelic Sigh IV リアン
1/12 Pico Excute Angelic Sigh IV Lien.


見上げるほど高い位置で燦然と黄色く輝くセイタカアワダチソウの花のことを,
私はずっと以前から「十月の太陽」と呼んでいた。
きっかけは何だったののか,今や分からない。

秋風が吹いて彼らのことを思い出すと,
清原なつのさんの『胸さわぎの草むら』が読みたくなって,この本を開く。

セイタカアワダチソウの哀しさと図々しさを,深刻にならずサラリと描く。
植物の研究者を目指す主人公の牧野三四郎は
どう考えても牧野富太郎の名前をもじったものだと思う。

この作品の『りぼん』掲載は1979年7月で,
1978年3月発売のユーミン『ハルジョオン・ヒメジョオン』と共に,
私が帰化植物に興味を持つきっかけになった。

虫媒花なので,花粉でアレルギーの原因云々は濡れ衣だったが,
アレロパシーで他の植物に影響を与えるらしく,
結局セイタカアワダチソウは日本の侵略的外来種ワースト100に名を連ねている。

以前より繁茂する姿を見る機会が減った気がしているが,
やっぱり今でもセイタカアワダチソウは嫌われ者なのだろうか?
嫋やかでカワラナデシコを思わせる日本原産アキノキリンソウに比べると
自己主張が激しく,強くて陽気そうな彼らは確かに日本人に嫌われそうな気はする。
アキノキリンソウとは近縁でセイタカアキノキリンソウの和名もあるのに,
見た目の印象も随分異なる。

だけど毎年秋風が吹くと,
10月の空に輝くセイタカアワダチソウの風景を見上げたいと私は思う。


《せいたかあわだち草》という八神純子さんの歌がある。
昔エアチェックでカセットテープに録音していたが,今や聞く術がない。
というか,カセットテープはとっくに処分してしまった。

素敵な曲だった。また聞きたいな。

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