2020年1月28日火曜日

はいからさん

figma Kagami Hiiragi
figma 柊かがみ

読書が好きなかがみんには本が似合う。
だから本の撮影担当。

昨年秋,数十年ぶりに本棚から引っ張り出して読んだ。
「花の東京大ロマン―はいからさんが通る」

大正7年,17歳の紅緒さん。
『週刊少女フレンド』で連載中,中学生だった私達は熱狂的に読み回した。
『なかよし』の『キャンディ・キャンディ』と双璧を成す人気漫画だった。
学校での回し読みだけでは足りず,後ほど自分で買い直して何度も読んだ。
長い年月を経て再び読み返して気がついたのは,
人生の様々な場面で頭の中に蘇る数々の言葉の出所がこの作品だったということ。

そっか,あの言葉もこの言葉も『はいからさんが通る』だったのか!

子供の頃好きだった作品も大人になって読み返したり見返したりすると
ひどく陳腐で主人公がぜんぜん好きになれない人物だったりすることがある。
私にとってその代表は『アルプスの少女ハイジ』で,
ハイジのウザさに辟易しながらアニメを見直したものだが紅緒さんは違う。

まさに「竹を割ったよう」という形容がふさわしい
キッパリとした前向きな彼女は爽やかだ。

紅緒さんが生きた時代の流行歌や出来事を作品本編でなぞりつつ,
今や大正と同じく昔になった作品連載中の昭和の時代の流行語などを
作品の余白で楽しめ懐かしかった。

せっかくなので,
大和和紀画業50周年の一環で2017~2018年に制作された
劇場版アニメも見てみることにした。
原作の雰囲気を壊すことなくアレンジされたキャラクターに,
ハイクオリティな大正時代の東京の風景。
こちらもたいへん満足度の高い作品に仕上がっていた。

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