商品札には「SILBATO FIGURAS」と書いてある。
SILBATO(シルバート)は,スペイン語で「笛」「ホイッスル」。
FIGURAS(フィグーラス)は,スペイン語で「フィギュア」「形」「像」。
調べてみると,これはメキシコのオアハカ州の伝統工芸品で,
「バロ・ネグロ(黒陶)の土笛」というものだった。
サン・バルトロ・コヨテペック村などで作られる黒い陶器で,
この光沢ある漆黒は,着色ではなく土の配合や焼成方法によって作り出される。
底や側面に空いた穴を指で開閉しながら吹き,鳥の囀りのような音色を奏でる。
一つ一つ手作りされているため,同じモチーフでも形や表情が異なる一点ものとなる。
鳥や動物の形をした手のひらサイズの土笛は,人気の土産品になっているそうだ。
同心円が組み合わさった尾の模様は,宇宙や生命のサイクルを表すことが多い。
点(ドット)は,文化によっては種子や水滴などを表すと聞く。
マヤやアステカなどメソアメリカ文明で使われたモチーフの影響を受けたものだろうか?
「ピー」という音は確かに出るが,私の腕前では小鳥の囀りとはほど遠い。
練習すれば小鳥のような音を出せるようになるのかしら?
「コヨテペックの黒陶笛」 | 日本玩具博物館
バロ・ネグロの土笛, a barro negro clay flute

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