2025年8月12日火曜日

西部劇いまむかし

1847 ねんどろいど 神尾観鈴
1847 Nendoroid Misuzu Kamio

水曜日のネコ,賞味期限が意外と短い。
期限を過ぎても特に味が落ちたとか私には分からないけれど。



放送大学に「テレビ版オーディトリアム」という番組がある。
欧米の大学ではキャンパスでコンサート・映画・講演会などを提供しているそうで,
それにヒントを得た番組らしい。
昔の名画を上映し,その前後で放送大学の教授が解説を加える。
タイトルだけは聞いたことがある名画を見るのに良い番組だ。


先日,この番組で「駅馬車」を視聴した。
1939年のアメリカの西部劇映画で,監督はジョン・フォード。
古典中の古典だが,そもそも西部劇に興味が無く初めての視聴だった。
よく解らない場面が沢山あるまま見終わってしまったが,
教授の解説を聞くと非常に理解が進み,様々な箇所に興味を引かれた。
解説で詳細を理解した上でもう一度映画を見ると,
とても楽しめたし,また見たい,何度見ても良いと思った。
非常に奥が深い映画だと,私のように知識がない者さえもわかる。

そして,西部劇には西部劇の様式美のようなものがあるのではと感じた。
実は「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」って,
コメディでありながらしっかり西部劇だったのでは?と思い至った。
思わず「駅馬車」2回目を視聴後,すぐに「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」を視聴。
この2作品の間に流れた51年の月日と,変わったこと変わらないことなどを感じたのだった。

こうなると「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」から30年以上過ぎた今の西部劇が気になる。
調べてみると,Netflixで2021年公開の「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野」を発見。
せっかくなので見てみることにした。

結果…私には無理だった…。
「駅馬車」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の背景にあった
当時のアメリカ社会の人々の価値観や生活感,情緒や息吹,
そういったものを私は「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野」に感じることができなかった。
出会ったら殺す,気に入らなければ殺す,とにかく殺すって感じにしか見えなかったし,
最初から最後まで全てが暴力的だったイメージ。

いやきっと,西部劇に詳しい人の意見は違うのだと思う。この映画の評価も高いし!
殺し合いの中に人の生き様や繋がりを感じたりもできないことはない。
場面を盛り上げるための挿入歌やカメラアングルは現代的でカッコ良かったとも思う。
でも私にはちょっと辛かった。
最初から最後まで刺激物いっぱいで,刺激がエスカレートしていく現代社会を感じたのだった。
とはいえ,見てみて良かった。社会勉強になった!と思う。

人間には暴力的な殺し合いなんかを求める一面があるのではないかと思う。
その昔は多くの国で死刑見物が娯楽だったし,
そんな時代が終わった後でも,残酷な事件は社会のその辺にたくさんあった。
今は合法的に残酷シーンが見られるのは映像の中だけだから,そこではエスカレートしていくのだろうか。
それにしても,あの暴力場面はOKで日本の二次元エロは許さない欧米基準が私にはイミフ。

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