2025年10月13日月曜日

裁縫箱と針刺し

随分以前に,ニワトリモドキさんに「今度裁縫箱の写真撮ってお見せしますね」と言った。
いつのことだっただろう,もう半年くらい前ではないか?!
忘れていたわけではないが,わざわざ「写真撮ろう!」と思って裁縫箱を出さない。
そして出したときは裁縫をする用事があるので,用事が優先になってしまう。


やっと撮った!
これが私の裁縫箱。
小学校5年生の時に家庭科の授業のために学校で一式揃えたやつ。

当時はジェンダーだのうるさい時代ではなかったので,
裁縫箱の蓋の絵柄は,女の子は鞠,男の子は独楽と決まっていた。
独楽もなかなか良いデザインでカッコ良かったが,
私はこの鞠模様も気に入っていて満足だった。


裁縫箱を入れる青い袋は,裁縫箱付属のキットで,
家庭科の授業で各々自分の裁縫箱用を作ることになっていた。
アイロンプリントのアップリケは,予め幾つかのサンプルが付属し,
その中から好きな絵柄を選んでつけられるようになっていた。

しかし私は自宅にあった燭台と蝋燭をスケッチし,
それを元に独自のアップリケを作って仕上げたのだった。
クラスメイト達からは「一人だけ変」と言われた。
私は学校ではイジメられていたので「やっぱりね」と思ったのだった。


糸切り鋏のピンクのケースは,小学生の頃に自分で適当に作った。
元々のビニール製のケースがちゃちすぎて,すぐにボロボロになったので。
お揃いのフェルトで筆箱も作ったが,こちらはもう残っていない。


巻き尺と裁ちばさみ,糸切りばさみ,そして針刺しは今もよく使う。
50年も問題なく使われ続けているのだから,
一生使える良い製品を教材として売ってくれていたのだなと思う。

くけ台を使う機会は数回しかなかったなぁ。
指ぬきも,自分の好みのを買ってきてそれを使っていた。


中蓋になっている道具入れを外すと,下には物入れのスペースがある。
もともと家庭科授業で使う教材用布などが入っていた。
使わなかった一部の教材がまだ入ったまま。
刺繍枠は授業とは無関係に自分で買って使っていた物。
今では刺繍をすることもなくなったなぁ。


こちらはサブの裁縫箱と,サブの針刺し。
裁縫箱は,塩化ナトリウムの結晶みたいな蓋の模様がとても気に入って
中学生の時に紀伊國屋の文具コーナーで買ったのだった。
もっぱら糸の収納場所として使っている。

四角い針刺しは小学校高学年の頃に,出身幼稚園のバザーで買ったもの。
幼稚園に通っている誰かのお母さんが作って出品したものだ。
小学生だった私は,この針刺しのお花のアップリケが気に入ったのだ。
今になって見ればそれほど上手な出来ではないが,すごく便利で重宝している。

小さな丸い針刺しは,両親が通う教会のおばあさんが私に作って下さったもの。
彼女は昨年103歳で亡くなって,形見の品になってしまった。


この他にも刺繍糸が沢山入ったポーチとか,
針刺しを作って下さったおばあさんの手作りの小さな巾着型裁縫箱がある。
巾着型裁縫箱は非常に重宝していて素晴らしいのだが,
今回は撮らなかったのでまた今度!



タイニードールリリー(カスタム)
Tiny Doll Lily (customized)

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4 件のコメント:

  1. のんちゃん2025/10/13 15:25:00

    なんだか、懐かしい気持ちになりました。とはいえ。小学校は、ほぼ父の仕事の関係で日本にいなかったので、私が初めて、自分の裁縫箱を持ったのは、中学の家庭科用でした。それは…どこに行ったのでしょうかね。。。30年ほど前に突然、パッチワークを始め、その時に色々、裁縫箱を持ってみたのですが、一番便利だったのは、タッパーでした。なので、今も日常的に使うのは、タッパーに入った子たち。大量の糸、針、などなどは、引き出しにあふれています。が、いよいよ、関西の自宅を処分することになったので、この12月に帰った時に空っぽにする予定です。全部、引き連れて来るのか、一部なのか。悩ましいところです。気持ち的には、全部ぜーんぶ連れて帰りたい。

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    1. のんちゃん 昔の品物というのは自分が知らない物であっても何故か不思議と懐かしいですよね。
      関西と東京を行ったり来たりなさっていたようですが,来年から本格的に東京にお住まいになるのですね。私も引っ越しの度に色々な物をどさくさに紛れて処分してきましたが,たまにそれらの物たちを思い出して切なくなります。後悔なきようにというのは難しいかもしれませんが,上手く物たちの引っ越しが終わりますように。

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  2. ニワトリモドキ2025/10/13 21:00:00

    やっとYukiさんのお裁縫箱拝めて嬉しいです。ありがたや~。
    この手毬模様、通学団のおねえさんが使っているのを見たことがあります。新学社の?
    丁度、私の代か、一つ上ぐらいから絵柄が変わったと思われます。そしてやっぱり段々しょぼくなっていると思われます。私の時のハサミ類は持ち手の部分にプラスチックのコーティングされていたりしましたが、こちらの方が切れ味良さそう! それでも糸切狭の方は長年使いましたが子供に壊されて子供の裁縫箱かうのと同時に自分の分も頼んだけれどもう切れ味悪くなってきました。
    くけ台! 先生が買わなくても良いと言ったので買わなかったです。そも何をするものか未だにわかっていません。和裁用?
    カバーやら針山やら昔のものが綺麗に残っていてすごいです。
    そのおばあさんお手製の巾着型お裁縫箱、すごく興味あります。昔のお裁縫上手な方の作られたものって本当にすごいです。

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    1. ニワトリモドキさん ほんとお待たせしてしまって済みません!
      裁縫箱のメーカーまでは確認していませんでした。下箱の底に「三井ノーフレン 三井樹脂」「kyozaisya」と書かれています。
      教材社って今ではなさそうですね? 教材社・裁縫箱で検索すると,同じ裁縫箱がメルカリにありました。
      ハサミ類は質実剛健で今でも何の問題もなく使えますから,一生使えるように用意されていたのでしょうね。高度経済成長期でしたが,今と比べると物を大切にする時代だった気がします。
      くけ台とかけはりは,確かに必要ないですねー。和裁をしていた祖母は常に使っていました。私はドール服など作っていて手が3本欲しくなったときにたまに使うことがあるくらい。
      またしばらく先になるかもしれませんが,巾着型の裁縫箱の写真を載せる時に,くけ台とかけはりを組み立ててお目にかけますね!

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